たった2週間の短かった日々。初めての迷い猫保護。アビジの思い出。その2。
10/26
いつもお邪魔しているネットの掲示板に、アビジの事を書き込みする。
常連さん達から温かい励ましのお言葉やアドバイス。
ありがたい。
私の心も決まった。遅いくらいかな。
だが、天気は久しぶりの雨。アビジは来られない。心配だ。
おなか空いてるだろうな?濡れてないだろうか?
寒くないかな?
家族が寝てからPCに向かい迷い猫のビラを作る。とりあえず近所のスーパー4軒分、4枚。
アビジの写真、撮っといて良かった。
●誰にでもフレンドリー
10/27
台風が近づいているらしい。
今日もアビジは来られないのかな?
お昼に最寄のスーパーへ行きビラを貼らせてもらう。
ここは、以前里親募集のビラを貼らせてもらった場所で、2件もヒットしたスーパーだ。期待大。
スーパーにビラを貼ってもらって1時間もしないうちに1件の電話が。
迷い猫の問い合わせ。
詳しく話を聞いてみたがどうやら別猫のよう。先方もガッカリ、私もガッカリ。そんなに簡単に話が進む訳ないよね。
まだ明るさが残っている夕方、アビジの声が聞こえた。
耳を澄ませてみる。やっぱりアビジだ。
急いで外に出てみると、お隣の庭にアビジが。
傘にビックリしたのか、血相変えて大急ぎ駆け寄った私を見てビックリしたのか、うちとは逆方向に逃げてしまった。
雨の中しばらく近所を呼びまわってみたが気配がつかめない。
雨の音風の音が大きくてアビジの声が聞き取れないのだ。
雨も風もどんどん強くなる。一旦家に戻る。
とりあえず夕飯を終え、お父さんが子供達をお風呂に入れている間にアビジを探しに。ずぶ濡れかもしれないからバスタオル持参。
庭で呼びかけてみると返事が聞こえる。
近くだ!もっと呼んでみる。
アビジが暗がりの中を駆け寄ってきた!
そのまま持っていたバスタオルで包み抱きかかえ家の中に。
ちょうど子供達の入浴が終わったところだったのでそのままシャンプー開始。鳴き続けるけど暴れたり、引掻いたりはしない。とっても良い子。おなかを洗ってる最中はゴロゴロ言い出す始末。シャンプー後は洗面所と浴室を開放し、寝床とトイレ、ごはんと水を置いといて隔離。
時々様子を見に行くと嬉しそうに擦り寄ってくる。
こんな悪天候の日に外で彷徨ってて心細かったんだろう。
ものすごい甘えよう。
大丈夫。今夜は何も心配しないでおやすみなさい。
●ボク疲れたよ
●お迎え来るかな?
●おうちみつかった?
10/28
朝、アビジにおはようの挨拶。
あれっ、いない!どこいったの?
トイレにはシッコ玉が一個。カリカリも食べてある。用意しておいた寝床には入った様子がない。呼んでみると意外な所から返事が。
なんと洗濯機の中からおはようの挨拶が聞こえてきた(爆笑)。
今日は親子芋掘り体験イベントがあるから出かけなきゃならない。
ずっと浴室・洗面所はかわいそうなので、居間の隣の空き部屋に移動。日も当たるし、風も通るし、ここでお留守番しててね。
芋掘り体験を終え帰宅。アビジは良い子でお留守番してくれてた。
ごはんも食べてるしオシッコもちゃんと用意したトイレへ。
なんていい子なんだ。初めての家だと言うのにまるで元からいたみたい。
夜、子供達を寝かしつけていると、階下からお父さんの声。アビジが部屋から出てトノと睨み合ってる。おかしいな?ドアは閉めたはず。ドアを閉めてまた寝かしつけ。
再びお父さんの呼ぶ声。なんなのよ、もうっ!
なな、なんとアビジは自分でドアを開けて出ていたのだ。
部屋に戻してしばらくすると、ドアのレバーがひとりでに動いてる〜!! はるちんの猫『レオ君』がドアを開けちゃう話は聞いてたけど、まさか実物が見られるとは。お父さんと二人でビックリ仰天、眼が点になってしまった。笑いを堪えながら子供達を寝かしつけ、居間でお父さんとちょっと一杯&DVDタイム。
アビジの居る部屋、居間、DKを開放してみる。
トノと睨み合いウー・シャーが始まるが取っ組み合いにはならない。
距離を保ちながらお互い寛ぎだす。ちょっと拍子抜けした。
雄どおし血を見るのも覚悟して開放したのに(笑)。
ヒメとマロはアビジの気配を感じて近くにさえ来ない。
DVDを見ている間アビジは私の膝でモミモミしたり、お父さんの膝の上で甘えたり、まるで元々うちで飼われている猫のよう。
さあ、明日は警察と保健センターに迷子動物の届出をしなくちゃ。
10/29
〈午前〉
朝、お父さんは仕事。息子と娘は学校と幼稚園。
午前9:30。末っ子と家に残り家事を済ませ受話器を握る。
まず警察から、迷い猫を保護していますと届けを出す。色々な質問に答え迷子動物の台帳に登録してもらう。
さあ次は保健センターだ。
担当の方に電話を回している最中にもう一つの電話が鳴り出した。
警察からだ!2つの受話器で話すのは無理。とりあえず警察からの電話を優先し保健センターは後回し。先程の迷子動物の担当の婦警さんの声。アビジによく似た猫を探している人が警察に届け出ているらしい。
我家からもそう遠くない距離だ。Mさんという人だ。
警察からMさんに連絡をするので待機していてくださいとのこと。
早い、さっき届けたばっかりだよ!
そして、保健センターにも再度届け出。すると同じくMさんがセンターにも届出している。これはひょっとしてとひょっとするかも!!!
アビジ、お家に帰れるかもよ、よかったねえ。でもちょっと複雑。
Mさんからの電話を待ちながら、アビジの撮影会。
昨日と同じく3部屋開放。なんだかアビジはすっかりうちの子のように寛いでる。日向でゴロンゴロンして、ユキちゃん(末っ子)がちょっかい出してもちっとも動じていない。リラックスしまくっている。
そうこうしているとMさんから電話が。なんだか嬉しそうで慌てた様子。
しばらくアビジの特徴や保護した経緯を話す。
多分、Mさんの猫だろう。しかしMさんは自信無さげ。当たり前だ。
話だけじゃあ分かるわけない。とにかくアビジを見に来るとの事。
出先からの電話なのですぐには向かえない、お昼過ぎには行けるとの事。それでも随分急いでるようだ。
届出の電話をして1時間半弱で飼い主らしい人が現れるなんて。
アビジが家に帰れるのは喜ばしい事なのに、もう居なくなっちゃうなんてという思いが複雑に絡み合う。
しかし、気を取り直し、ここで館長魂炸裂!
更にアビジ激写!!!
もうすぐお別れなら思い出にうんと写真を撮っておこう。そして撫でなでしまくる。
●ZZZ・・・
●初体験の真っ黒猫豆
●やっぱりZZZ・・・
●決め手になった自前のネックレス模様
●精悍な瞳
●日向ぼっこ
10/29
〈午後〉
お昼過ぎドアホンが鳴った。Mさんだ。
なんと子供達3人連れ!学校が代休だったらしい。
家に上がってもらってアビジを確認。
子供達は一斉に「○○○○だぁー!」と歓声をあげアビジに駆け寄る。 アビジは驚いた様子も無く平然としている。Mさんはまだ自信無さげ。逆に子供達は「○○○○」だと確信している。
Mさんの携帯電話の画像と照合(鑑識か?)
あまり鮮明ではないが腕のシマ模様がほぼ一致した。
「間違いないですね、○○○○君ですよ。」
「はい、ありがとうございます。」
アビジはこんなにも家族の人達に可愛がられていたんだね。Mさんと子供達は本当にうれしそうだ。その姿を見てると私の自分勝手な思いは吹き飛んだ。良かったねアビジ。本当に良かった。欲を言えばもうちょっと一緒にいたかったけどね。
さあ、アビジが本当の家に帰る時がやってきた。
たった2週間のお付き合いだったけど楽しかったよ。
こんなに早くお家に帰れるなんて思わなかったね。
うちの猫達とは違った性格のアビジはとても新鮮で可愛かった。
バイバイ、アビジ。
もう会う事は無いだろうけど、また迷子になっちゃったら迷わず私のところにおいでよ。
●幸せそうな寝顔
●アビジのこと忘れないよ
さようなら、もう絶対に迷子になんかなるなよ『ニャン吉』君。
アビジの保護日記の掲載を快諾してくださったMさんに、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
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nekomamedou